2017年10月15日(日) 9時~
ケンミンが愛して止まない立山。
私たちは何故にここまで立山が好きなのでしょう?
立山は富士山、白山と並ぶ日本三霊山の一つ。
意外にご存じないケンミンも多いのではないでしょうか?
弥陀ヶ原や称名滝、地獄谷、餓鬼の田など仏教由来の名が多いのもここが信仰の山だから。
「山はそのものが死者の世界であって、生きている人たちが行くところではない。
特に立山はそんな山の中に地獄谷があって、まさに地獄そのものと考えられていたのです。
死者の世界に生きながらに行くことで、霊験あらたかなパワーを得ることができると考えられるようになって、
そこが格好の修行の場所になっていった。というのが、立山信仰の始まりです…」と、
立山博物館の学芸員さんに解説を頂きながら見学開始~
売薬さんの『使った分だけ後払い』システムは、立山信仰が起源!
立山詣りの登山の季節が終わると、 立山衆徒たちが、日本各地の信者をたずねて、魔よけのお札や、「熊胆(ゆうたん)」などの薬や、死者に着せる経衣(きょうかたびら)を信者宅に預けて、1年後に使われただけの代金を集める、って方法で布教活動の資金を得ていたそう😃。
ほら、売薬さんのシステムですよね?
PR下手といわれる富山人ですが、極楽往生をネタに商売するなんて、かつての富山人はなかなかのアイデアマンだったのですね。
皆さん、子どもの頃に『嘘ついたら、閻魔さまに舌を抜かれるよ!』って、親やおじいちゃんおばあちゃんに言われませんでしたか?
あれは、8つある地獄のうちの1つなんだそうですよ。
ちなみに、熱したやっとこで舌を抜くのは閻魔さまじゃなくて、閻魔様の手下の鬼なんだそうですがね。
そして、その閻魔さま。
とんでもないえこひいき…というか男尊女卑野郎なのだそうです(笑)
立山曼荼羅を見ますと、
死者はみなあの世の入り口で、閻魔様のジャッジを受けています。
ここで閻魔様のえこひいき発動!
男性は悪いことさえしなきゃ、基本的には極楽往生できるのだそうです。
一方、女性は基本的には地獄行きなのだそうです。
それを、なんとかして極楽往生できるようにということで、橋の向こうとこっちをあの世とこの世に見立てて、
白装束の女性が布橋を渡る「布橋灌頂会」 (ぬのばしかんじょうえ)という行事が行われていたのだそうです。
俺は極楽往生なんやね😃と、喜んでいるそこの男性!
飲酒は罪!
なので、大抵のひとは地獄行きなのかも知れませんね。
※気になったので、何故に女性は全員地獄送りなのか、調べてみたら
エキサイトニュースさんにこんな記事を見つけました。
結局は男性も、みな地獄送りなんですね(笑)
立山博物館では、立山信仰のお話の他にも
室堂平の地形の秘密…
活発な火山活動があった4万年前には3000m級の火山があり、その火山が噴火し流れ出た溶岩が室堂平一帯を埋め尽くし、
平らな地形を作ったこと。その次に水蒸気爆発が起こり、できた火口の跡がみくりが池であること。
立山が、なぜ北アルプスと呼ばれているか…
アルプスは、高い山ということ。アルプの複数形。北アルプスの名付け親は、
ウィリアム・ガーランドという明治時代に政府に招聘された化学者で、この山々を見て、
スイスアルプスによく似ていることから「北アルプス」と名付けたこと等々、いろんなお話をうかがうことができました。
皆さんも、是非一度、【たてはく】こと立山博物館を訪れてみて下さいね。
立山博物館のホームページはコチラ
あ!そうそう!立山博物館を訪れる前に、このDVDを観ておくと、学芸員さんの解説を聞いたときに2倍感動できますよ♪