🌸ある女子大学1年生の話です
高校時代、ボランティア活動に積極的に参加してくれ、私との交流も大切にしてくれていた一人の女子生徒がいました。
彼女は「富山応援隊」の活動にも熱心に取り組み、地域のことを自分事として捉え、行動と笑顔で多くの場面を支えてくれていました。
2024年12月の『Xmas街なかごみ拾い大作戦』の活動終了後、彼女は私のところへ駆け寄ってきました。
「来年から県外の大学に進学することが決まりました。また富山に戻った時、機会があれば活動に参加したいです」と、少し照れたように話してくれたことが、今も鮮明に記憶に残っています。
そして「高校時代の記念に写真を撮ってほしい」とお願いされ、並んで撮影した一枚は、活動の中で生まれた信頼や絆の象徴として私の手元に残っています。
.
.
それから数ヶ月後──
「大学に入学しました!沖縄から応援しています!」というLINEメッセージとともに、入学式で撮影されたスーツ姿の写真が添えられていました。
沖縄の空の下、スーツ姿で前を向いて立つ彼女の表情は明るく、誇らしさと少しの緊張感が混ざった、彼女らしいエネルギーに満ちていました。その写真を見た瞬間、富山での思い出がよみがえり、心がぽっと温かくなりました。
.
.
そして先日、彼女のお母様が富山応援隊の活動に参加されました。
活動終了後、そっと声をかけてくださり──
「娘がバイトで貯めたおこづかいを、参加者の皆さんの飲み物代の足しにしてください」と言って、ちんすこうと一緒に手渡してくださったのです。
その優しさは、言葉以上に心に響き、“伝わる人にはちゃんと伝わる”という想いが、静かに深く届いてきました。
彼女はきっと、沖縄の空の下で元気に、富山の魅力やボランティアの楽しさをまわりの人たちに伝えてくれていることでしょう。
そのひと言が誰かの心に届き、思いやりが新たな行動につながっていく。
富山で生まれた温かさが、場所を越えて静かに広がっていく──そう想像するだけで、胸が熱くなります。
だからこそ、これからも──
年代・性別・職業の違いを越えて、「同じ思いで歩む仲間」を一人でも多く育てていきたい。
誰かの小さな想いが、そっと次の誰かを支え、やさしい循環となって広がっていく。
そんな未来を、富山から、そして皆さんとともに築いていけたらと願っています。
.
活動への関わり方や思いは人それぞれです。
すれ違うように通り過ぎる人もいれば、割り切って参加する人もいます。
でも、こうして時間や距離を超えて、想いがつながっていく──
その事実こそが、活動を続けていく上での何よりの支えになります。